【医師監修】インフルエンザ対策:おすすめの食事と感染を抑えるグッズ 

【医師監修】インフルエンザ対策:おすすめの食事と感染を抑えるグッズ 

2020.01.09

秋から冬にかけて流行するインフルエンザ。家族に乳幼児や受験生がいたり、仕事を休めない、海外旅行を控えているなど、どうしても穴を開けることのできないイベントを控えている方も多いかと思います。ワクチン接種や手洗い・うがいをしていても、毎日多くの人々と接していればインフルエンザの感染が心配になりますよね。今回はインフルエンザ対策として、おすすめの食事とグッズをご紹介します。

まずは手洗い・うがいをしっかりと

インフルエンザに限らず、風邪などの対策として最もポピュラーな「手洗い・うがい」。外出先から戻った際や、食事の前には必ず手洗い・うがいを行い、ウイルスの体内侵入を防ぎましょう。

ウイルスは石鹸で落とせるため、手を洗う際は、石鹸を使用して洗うことが大切です。うがいは手を洗った後に行い、うがいは上を向いて喉の奥までゆすぐようにしましょう。

インフルエンザ対策におすすめの飲み物は?

冬は外気が乾燥しており、暖房などの影響で屋内の湿度も低くなっています。汗をかきにくく脱水の自覚もないため、喉の渇きを感じにくい冬は水分補給を忘れがちですが、適度な水分補給で喉を潤しておくことはインフルエンザ対策として有効です。

紅茶

インフルエンザ対策に有効な飲み物として、紅茶が良いと言われています。紅茶には即効性があり、その働きをしているのは紅茶に入っている「テアフラビン」という成分。これは、インフルエンザウイルスの表面にあるスパイクという突起をすべて無力化すると言われています。

砂糖やレモンを入れてもその効果は変わりませんが、ミルクティーにすると有効成分であるテアフラビンがミルク成分に取り込まれ、効果がなくなってしまうことが知られています。紅茶には咽頭粘膜の炎症作用もあり、喉の痛みを和らげてくれる働きも。

通常の紅茶の1/10の薄さでも効果は変わらないため、出がらしの紅茶を再利用して、帰宅後はうがいをするようにしましょう。

緑茶

緑茶の主要成分であるカテキンはポリフェノールの一種で、インフルエンザウイルスの細胞への吸着を阻止することや、細胞内での繁殖、細胞外への感染阻止などの働きをすることが研究で明らかになっています。

特に急須で淹れた緑茶は、ペットボトルの緑茶よりも約2.5倍カテキンを多く含んでいると言われています。緑茶によるうがいの効果も報告されていますので、外出から帰ったら緑茶でうがいをしてみてはいかがでしょうか。出がらしの緑茶でも十分な効果があります。

インフルエンザウイルスは短時間で組織に潜り込んでしまうため、それを防ぐにはこまめにお茶を飲むことがおすすめ。喉にいる細菌やウイルスをお茶と一緒に飲んでしまったとしても、胃酸が殺してくれるため心配ありません。

インフルエンザ対策におすすめの食べ物は?

ウイルスに負けない抵抗力をつけることが大切です。栄養のバランスのとれた食事は不可欠ですが、プラスαとして積極的に取り入れたい食べ物をチェックしておきましょう。

良質なたんぱく質

魚、脂の少ない肉、大豆製品、卵、乳製品など、良質なたんぱく質を多く含む食品は、免疫細胞の原料となり、免疫力を高めてくれます。

ビタミンCを多く含む食べ物

柿、キウイフルーツ、柑橘類などのビタミンCを多く含む食品は、免疫力を強化する作用を持っています。

ビタミンAを多く含む食べ物

レバー、うなぎ、卵、牛乳、緑黄色野菜などのビタミンAを多く含む食品は、粘膜を強くする作用があり、喉や鼻の粘膜からの細菌やウイルスを侵入しにくくします。

発酵食品や食物繊維の多い食べ物

みそ、納豆などの発酵食品や、野菜、海草、きのこ、豆類等などの食物繊維には、腸内環境を正常に保ち、免疫細胞の働きをサポートする作用があります。

温かい食べ物

体温が下がると免疫力が低下します。スープや鍋料理などの温かい食事で体を温めましょう。また、生姜、カレー粉、唐辛子といった香辛料も体を温めてくれるため、適度に料理に取り入れて免疫力が下がらないようにしましょう。

インフルエンザ対策におすすめのグッズとは?

インフルエンザにかかるリスクを少しでも減らすために、おすすめのアイテムをご紹介します。

マスク

インフルエンザの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。マスクの着用は、ウイルスを含んだ飛沫を吸い込まないだけでなく、接触感染の対策にも有効です。人は無意識のうちに顔を触ります。このとき、手にウイルスが付着していれば、目や鼻や口から感染してしまいますが、マスクをつけていれば、直接顔に触る機会を大幅に減らすことができます。

マスク着用においては、鼻から顎まできちんと覆い、表面を触らないようにしましょう。マスク表面には細菌やウイルスが付着しており、大半の人がマスクをずらすときなどに表面を触ってしまっているという調査結果があります。

また、マスクは使いきりが基本です。隙間のできない自分に合ったサイズのものを選び、都度取り替えるようにしましょう。

アルコール綿

細菌・ウイルスの感染対策は、手洗いが基本です。正しく手洗いをするには、石鹸をあわ立てて30秒間よくもみ洗う必要があります。親指の甲、指先、指の間は手洗いが不十分になりやすい部位ですので、意識して洗い残しのないようにしましょう。

手洗いで落としきれないときや手を洗える場所がないときなどは、アルコールによる手指の消毒が有効です。

加湿器

インフルエンザウイルスは、寒冷乾燥を好み高温多湿に弱いため、加湿器の使用が有効です。温度20℃以上、湿度50~60%で空気中での感染力が下がることが分かっています。ただし湿度70%以上になると、加湿器の中に細菌やカビが育ち、アレルギー性の肺の病気を起こすこともあるため、温湿度計を使用し、タンクは一日置きに掃除するなどのこまめなケアも必要になります。

アロマオイル

アロマテラピーに使われる精油、ティートリー、ラベンサラ、ユーカリ・ラディアタには抗ウイルス性があることが明らかになっています。

また、マウスを使った実験では、対策としてユーカリ・ラディアタの精油を吸入していたマウスは、吸入しなかったマウスや感染後に吸入したマウスよりも生存率が高かったという調査結果も出ています。

これらの精油をアロマ対応型加湿器やディフューザーなどの芳香器に入れて、香りを楽しみながらウイルス対策をしてみてはいかがでしょうか。精油を数滴たらしたティッシュペーパーをマスクに入れたりして手軽な方法で使うこともできます。

家族がインフルエンザにかかったら?

あらゆる対策を講じていても、接触頻度の高い身近な人がインフルエンザに感染してしまうと自身の感染の可能性は高くなります。もし家族がインフルエンザにかかってしまった場合、自分も感染しないためにはどうしたらいいのでしょうか。

患者は早めの受診をする

乳幼児は家族の中で最初にインフルエンザが発症する割合が高く、他の家族への感染も乳幼児からが最も高くなっています。

母親から他の家族への感染は最も低い一方で、父親が最初に発症した場合の他の家族への感染率は、乳幼児からの感染に次いで高くなっています。父親が発症した場合は受診が遅れがちであることから、特に父親の感染に対する意識を高め、早めの受診をすすめることは大事と言えるでしょう。

看病は最小限の人数で

患者の世話をする人は、複数への感染を避けるため最小限に留めるようにし、世話をする場合はマスクを着用しましょう。

患者は寝室も食事も家族とは別々に

患者の使った食器やタオルは別にし、寝室だけでなく食卓も別にするなどして、他の家族は不必要な接触を避けるようにしましょう。

患者の分泌物の消毒

患者の分泌物がドアノブや家具などに付いた場合は、ゴム手袋を着用して消毒をしましょう。患者の使ったティッシュなどは、ビニール袋に入れて口を閉じてからゴミに出し、手洗いはしっかりとしましょう。

インフルエンザ対策は念入りに

インフルエンザにかからないための対策としてバランスの良い食事と質の良い睡眠といった基本的なことはもちろん大切です。しかし、それでもインフルエンザに感染してしまう可能性はあるでしょう。プラスαのうつさない対策、かからない対策としてマスクをつけるなども忘れないようにしましょう。

監修:伊藤メディカルクリニック院長 伊藤幹彦先生

東京医科大学卒業後、心臓血管外科の専門医としての経験を基に全身の健康管理の必要性を熟知し丁寧な診察に努めています。生まれ育った地、上落合で父(歯科医)の想いを継いで地域医療に尽力しています。

▼経歴
東京医科大学卒業
東京医科大学 第2外科(心臓血管外科)入局
東京医科大学霞ヶ浦病院 循環器外科助手(現 東京医科大学茨城医療センター)
東京医科大学八王子医療センター心臓血管外科などを経歴
東京医科大学第2外科助手
新潟こばり病院(現 新潟医療センター 心臓血管外科)
東京警察病院外科 医長を経歴(血管外科責任者)

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