正しいうがいの仕方を知っている?うがいの効果、うがい薬の使い方を解説

正しいうがいの仕方を知っている?うがいの効果、うがい薬の使い方を解説

2020.06.25

あなたは毎日、食事の前や掃除の後、外出先から帰った後などにうがいを行っていますか?風邪などの感染症を予防するためのうがい。でも、うがいも誤った方法で続けてしまうと十分な効果を得ることができません。今回は改めて、うがい薬を使った正しいうがいの方法を解説していきたいと思います。

2020年の新型コロナウイルス蔓延の影響で、マスクの着用や咳エチケット、手洗い・うがいなどの感染対策がより重要性を増しました。特にうがいは、空気中の細菌やウイルスから身を守るための大切な手段の1つです。ただし、うがいも誤った手順や方法で続けてしまうと十分な効果を得ることができません。今回は改めてうがいをすることで得られる効果、うがい薬を使った正しいうがいの方法を解説していきたいと思います。

うがいをするとどんな効用があるの?

風邪などの感染症予防の効果

無意識に口や鼻を触ったり、浮遊する細菌・ウイルスを知らないうちに吸い込み、それらが口腔内・喉にとどまってしまうと、風邪などの感染症の原因となります。うがいをすることで、喉や口の粘膜に付着した細菌やウイルスなどを口の中から洗い流し、感染を予防することができます。
また、喉は乾燥することによって粘膜の表面の繊毛運動が弱くなったり、止まったりすることで、細菌やウイルスが侵入しやすくなります。うがいは、喉を潤す働きがあるため、風邪や感染症の予防にもなります。

口臭を防ぐ

なかなか自分では気づくことがない口臭。口臭の約9割が、口腔内環境によるものと言われています。ニオイの原因の1つとなるのは歯に溜まっている食べかすや剥がれた粘膜や細菌。口内に生息する「嫌気性菌」(無酸素状態でも繁殖、活動する細菌)が、こうした食べかすや新陳代謝により生じた粘膜などのタンパク質を分解し、硫黄ガスを発生させることによる口臭です。うがいをすることによって、ニオイの原因を除去することができます。

喉の痛みや腫れを和らげる効用

特に風邪を引いた時に喉が痛みやすいという方は、喉の粘膜が細菌やウイルスの感染によって炎症を引き起こしている可能性があります。うがい薬の中には炎症を鎮める効果のある種類があり、薬液を使ってガラガラとうがいを行うことで、喉の炎症を抑え、咽頭痛(喉の痛み)を和らげることができます。

うがい薬の種類と効能の違いは?

うがい薬は症状によって正しいものを選択する必要があります。主にうがい薬に使われている成分の種類と作用について解説します。

ヨウ素(ポビドンヨード)を含有するうがい薬

ポビドンヨードは幅広い細菌やウイルスに対し殺菌消毒作用を持つ成分です。刺激性が低いため、世界的にうがい薬だけでなく、注射や手術を行う時の皮膚や粘膜の殺菌・消毒に使われることもあります。濃い茶色をしていることが特長で、衣類などにつくと落ちにくくなってしまうので注意しましょう。
また、ヨウ素含有成分でアレルギーをお持ちの方、甲状腺疾患など特定の基礎疾患を持つ方では使えない場合もあります。

セチルピリジニウム塩化物水和物を含有するうがい薬

ポビドンヨードと同様、優れた殺菌効果を持つ成分。「CPC」と表示されていることもあります。医薬品としてうがい薬の他にトローチや歯磨き剤などにも使われています。ヨウ素と同じく細菌やウイルスを死滅させることで殺菌作用と、喉の炎症を予防する作用があります。
副作用は少なく、ヨウ素の匂いや味が苦手という方はこちらの成分を含有するうがい薬がオススメです。

アズレンスルホン酸ナトリウム

青色が特長のうがい薬で、前の2つと違い殺菌作用はありませんが咽頭炎などの炎症を鎮める作用があります。うがい以外にも喉スプレーや粉薬、塗り薬など、様々な形で使われています。とても強い抗炎症作用はありませんが、副作用も少ないためこどもからお年寄りまで幅広く使われている薬です。

うがい薬を使った正しいうがいの手順とは?

うがい薬を使用しても、正しい手順と方法で行わなければ十分な効果が得られません。うがい薬を使った正しいうがいの手順について順番に説明していきます。

うがいをする前に手を洗う。

流水で洗浄剤を使い手についた菌やウイルスを30秒以上かけてしっかり落としましょう。特に指の間や親指の付け根、爪の周囲などは凹凸が多く洗い残しが発生しやすい場所です。意識して洗うようにしましょう。もし、手のひらの細菌やウイルスなどがコップに付着していたら、せっかくのうがいの効果が半減するどころか、逆に風邪の原因となってしまうかもしれません。ですので、うがいの前の手洗いはしっかりと行うことが大事です。

うがい薬を決められた量の水で希釈する。

うがい薬は通常、水で希釈を行います。うがい薬の種類によって、希釈する濃度が異なりますので注意しましょう。また、原液を薄めた状態で長期間放置したり使い回しをせず、使用する都度希釈するようにしてください。

ブクブクと口の中を洗浄する。

まずは、口の中にたまっている汚れや食べカスを物理的に落とすため、口の中にコップ半杯程度の水を含み、ブクブクと洗浄します。食事の後など汚れが多くたまっている際は、2〜3回同じように反復します。その後、うがい薬を口に含み、左右交互に頰をふくらませ、15秒程ブクブクうがいをすると効果的です。

ガラガラと喉の奥を洗浄する。

ブクブクうがいをした後、喉の奥を洗うため、再度口に軽くうがい薬を含み、喉の奥まで行き渡らせるような形でガラガラとうがいを行います。6歳未満のお子様でガラガラうがいが難しい場合はブクブクうがいだけでもしっかり行うようにしましょう。

うがいをする時に避けるべきNGポイント

間違ったうがいの仕方をしてしまうこと

うがい薬を間違った水の量で希釈してしまったり、希釈していたまま放置していたり。うがい薬を誤った方法で使ってしまうと、その効果を十分に得られません。殺菌効果や抗炎症効果など、うがい薬の効果を出すためには、使う時の濃度がとても大切です。また使用期限を過ぎたうがい薬は使用してはいけません。

水うがいをして、そのまま飲み込むこと

水うがいをした後そのまま飲み込んでも良いという情報がインターネット上に見られることがあります。ガラガラとうがいをしてそのまま飲み込むことで、確かに喉の潤いも保たれ、口内に残った細菌やウイルスを洗い流すのですが、細菌やウイルスがそのまま胃へ運ばれてしまい、そこで悪さをしないとは言い切れません。例えば、ウイルスや細菌性の胃腸炎はこうした外から入ってきたウイルスや細菌が原因となり、胃痛や下痢などの症状を引き起こします。うがいの後の水は吐き出すようにしましょう。

うがいをし過ぎてしまうこと

外出から帰ってきた時や、口腔内や喉が乾燥によってイガイガするような時はうがいが必要です。ただし、うがいをし過ぎてしまうと、正常な粘膜も洗い流してしまったり、喉を痛めてしまう原因にもなります。うがい薬の成分により、使用頻度などが異なりますので、使用上の注意をよく読んで、正しい頻度でうがい薬を使用するようにしましょう。また乾燥に対してはうがいではなく加湿器を使ったり、飲み物を飲んで喉を潤すことも効果的です。

毎日の正しいうがいで感染症を予防しましょう!

今年はコロナウイルスの影響もあり、手洗いやうがいが重要視されるようになりました。細菌やウイルスから自分の身を守るためにも、手洗いやうがいを正しい方法で毎日続けることが大切です。1人1人が衛生的な生活を心がけ、正しいうがいで感染を予防していきましょう。

加藤 真奈

東京在住の薬局薬剤師。薬剤師歴6年。製薬メーカーにて3年間研究開発職として従事した後、関東圏内の10箇所を超える様々な調剤薬局・ドラッグストアへ勤務。内科、皮膚科から精神科、漢方専門、HIV専門病棟など幅広い専門領域を経験し、現在は薬剤師兼ライターとして各メディアで活躍中。

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